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印南敦史の「毎日書評」

心をらくにするために試してみたい、4つの「簡単なこと」

author 印南敦史
心をらくにするために試してみたい、4つの「簡単なこと」
Photo: 印南敦史

幸せな孤独 「幸福学博士」が教える「孤独」を幸せに変える方法』(前野隆司 著、アスコム)の著者は、「幸福学」の第一人者。人の幸せについて、心理学・統計学をベースに研究を続けている人物です。

近年は「孤独」に関心を持っているそうですが、そのことに関しては注目すべき点があります。それは、「孤独は不幸」という前提に疑問を感じているということ。いわれてみればたしかに、孤独でありながら幸せそうな人だっているものです。

幸福学の最新の研究でも、孤独=不幸と、単純に決められないことがわかってきました。パートナーがいなくても、付き合いが苦手でも、友人に恵まれていなくても、幸せな人はいます。

「幸せな孤独」という本書のタイトルが気になって、本を手に取ってくださった方にお伝えしたいのは、孤独を過度に恐れる必要はない、孤独でありながら幸せになる方法は確かにあるということです。

(「少し長めの『はじめに』」より)

「幸せな孤独」を実践している人は、深い孤独感に囚われないもの。そして、そんな人を幸福学の観点から分析すると、「うけいれる=自己受容」「(自分を)ほめる=自尊心」「らくになる=楽観性」という3つの考え方のベクトルを備えていることがわかるのだといいます。

逆に孤独を不幸だと思っている人は、「目の前のことに囚われる」「意識が自分ばかりに向く」といった「悪い心のクセ」がついてしまっているから、「寂しさ」「疎外感」「孤立感」といった苦しみを生み出してしまうということ。

いいかえれば、状況が変わらなかったとしても、心の状態や考え方が変われば、見える景色も変わるわけです。

きょうは第5章「『幸せな孤独』を身につけるためのレッスン」内の「『らくになる』を伸ばすレッスン」のなかから、いくつかをピックアップしてみたいと思います。

上を向くだけで気持ちがポジティブになる

人間は、上を向いているときのほうが、下を向いているときよりも楽しい気分になるといわれているそうです。たしかに落ち込んでいるときは、なんとなく目線が下がり、顔がうつむき加減になってしまうもの。

しかし、逆に上を向いて胸を張ってみると、明るく元気な気分になるものです。なにかアイデアを考えるときも、下を向くと悩みやすくなり、上を向くとイメージが浮かびやすいはず。心理学の研究でも、「上を向くとポジティブな気分になる」という結果が出ているのだといいます。

上を向くことは、ネガティブな思考から抜け出すにも有効です。嫌なことや悲しいことがあったときは、少し上を向いて広い空や満点の星空を眺めてみましょう。心がすっきりして、自分の悩みが小さく思えてくるでしょう。(175ページより)

とくに晴れた日の青空は、見ているだけで幸せホルモン「セロトニン」が分泌されるといわれているそう。忙しい毎日を送っていると空のことなど忘れてしまいがちですが、試してみる価値はあるかもしれません。(175ページより)

「なんとかなるさ」といい続ければ、本当になんとかなる

どんなことも前向きにとらえるためには、「ポジティブ発想」になることが大切。

「ダメだと思う」「全然できていない」「どうせ私なんて」というような“幸せを遠ざけるネガティブな口癖”をやめ、“幸せを呼ぶ口癖”に変えていくことが重要だというわけです。

幸せを呼ぶポジティブな口癖として挙げられるのが、「なんとかなるさ」

根拠もないのになんとかなるはずがないと思うかもしれませんが、感情や物事のとらえ方、言葉によって思考を転換することで、心がらくになります。(176〜177ページより)

そこで、不安を感じたときには「なんとかなるさ」と考えるべき。他にも「大丈夫」「考えてもしょうがない」「時間が解決する」など、ポジティブなことばならなんでもOK。自分にいちばんしっくりくることばを使うといいそうです。(176ページより)

一定期間の「スマホ断ち」が心をらくにする

とはいえ、「どんなことも前向きに」といわれても、気持ちを切り替えるのはなかなか難しいものでもあります。

そこで、そんなときには問題の原因から一定の距離を置き、気分転換することも大切。休みをとって家でひたすら寝たり、趣味など好きなことに没頭したり、おいしいものを食べに行ったり、旅に出たり、海や山へ遊びに行ったり、なんでもいいので自分が楽しいと思うことをすればいいわけです。

一定期間スマホやパソコンなどのデジタル機器を断ち、デジタルデトックスをするのもおすすめです。(178ページより)

それでもつらいときは、会社を辞める、遠くへ引っ越す、別れるなど、物理的な距離を置くという選択肢も。無理に我慢して続けるのではなく、キッパリ関係を断ち切って新たなスタートを切ることも、ひとつの解決策だということです。(178ページより)

「ちょいトレ」で心が前向きになる

適度な運動はストレスや怒り、不安、うつといったネガティブな精神状態を改善するなど、メンタル面でも効果があります。体を動かすと気分がすっきりして、前向きになりますよね。「運動することで脳内のドーパミンが増え、楽観的な気持ちを助長する」という研究結果もあります。(178〜179ページより)

もちろん運動の種類は、腹筋や腕立て伏せ、縄跳び、ウォーキングなど、なんでも大丈夫・自宅や近所でできる軽めの運動からスタートし、自分の体と相談しながら徐々に負荷を上げていけばいいということです。

あくまで「正しい心のクセ」を身につけることが目的なので、ハードな運動は不要。無理のない運動量で、毎日継続することが大切なのです。

そういう意味では、家の掃除や床拭きなど、家事をしながらこまめに体を動かすこともいいでしょう。(178ページより)

このように、本書で紹介されているメソッドはすぐに試してみられるものばかり。日常生活のなかで降りかかってくるさまざまなものごとを肯定的にとらえるようになるためにも、活用してみてはいかがでしょうか?

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Source: アスコム

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