
子どもが歯の健康について真っ先に教え込まれるのは、「甘いものを食べすぎたり、歯を磨かなかったりすると、歯に穴が開いて虫歯になるぞ」ということです。
穴が開いてしまえばふさがなくてはならないから、歯医者に行ってドリルで削られるんだよ、と。
そう教え諭すのは、まったくの的外れではないものの、歯の衛生というものはもう少し複雑です。
それに、虫歯で歯に穴が開きそうになったとしても、場合によっては、歯医者に行かずに自分で何とか修復できることもあります。
ここでは、そういった場合の対処法に加え、そもそも虫歯にならないようにするにはどうしたらいいのかを、いくつかおさらいしましょう。
虫歯の前兆を見つけたら
歯の健康や虫歯について、予備知識はお持ちのはずですから、さっそく詳しくみていきましょう(よくわからないという場合には、アメリカ歯科医師会(ADA)が基本を説明しているのでご覧ください)。
虫歯は、その大きさも深刻度もさまざまで、進行度合いに応じて5つのステージに分かれています。
第1ステージは、人が口にする糖分やデンプンを栄養にしている細菌が作り出す酸に歯が触れる段階です。
最後の第5ステージに達すると、虫歯は完全な膿瘍となって中から膿が出たり、痛みが伴ったりと、あらゆる症状が現れます。
虫歯を自力で修復するためには、第1ステージのうちに対処する必要があります。そのためには、歯に白い斑点がないかを確認しましょう。
米国立歯科・頭蓋顔面研究所(NIDCR)によると、歯がそのように変色している部分では、ミネラルが失われています。それが虫歯の最初の兆候です。虫歯の危険を知らせる警告だと考えてください。
歯からミネラルがさらに失われ、徐々にエナメル質が弱くなっていくと、本当に虫歯になってしまうかもしれません。
ここで大事なのは、エナメル質の自然回復を可能な限り後押しすることです。
エナメル質はおもに、唾液に含まれるミネラルを使って修復されます。肝心なのは、エナメル質の修復が進むよう、食後(特に甘いものやデンプン質を食べたあと)に唾液がいつまでも口内をうろうろしないようにすることです。
ですから、歯に白く変色した部分があるのに気がついたら、自分が口にするものと、それを食べるタイミングにとりわけ注意してください。
また、食事や間食のあとには、いつも以上に丁寧な歯磨きを心がけましょう。
虫歯を防ぐ方法
これから紹介するのは決して新しい予防法ではありませんが、おさらいが必要な場合には参考にしてください。
ADAがすすめる虫歯の予防法は次のとおりです。
- フッ素が含まれた水を飲む。
- フッ素入り歯磨き粉で1日2回、歯を磨く。
- お菓子や清涼飲料水など、糖分が多く含まれた食べものや飲みものをできるだけ避け、1日中ひっきりなしに口にしないこと。甘いものは食事時にとるようにする。
- 間食時に甘いものをあまり食べない。
- 歯と歯の隙間を毎日きれいにする。
- 定期的に歯科検診を受ける。
新型コロナウイルス感染症が大流行している今は特に、歯の健康に注意しましょう。歯科医院にはできるだけ行かずに済むようにしたいですから。
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Image: FotoDuets/Shutterstock.com
Source: MouthHealthy, Healthline, National Institute of Health(1, 2)
Elizabeth Yuko - Lifehacker US[原文]
訳:遠藤康子/ガリレオ
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