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特集:ともに働く―Tips for a working couple

片付けのスキル差問題を解決。チームワークで片付ける|ロジカル片付け Vol.4

author 田邊愛理
片付けのスキル差問題を解決。チームワークで片付ける|ロジカル片付け Vol.4
Image: Shutterstock

自宅を「集中できる環境」にする<ロジカル片付け連載>。

最終回となる今回のテーマは「チームワークで片付ける」。夫婦や同棲カップルがモノについて揉めることなく、効率的に片付けを進めるコツは?

12月19日に新著『集中できないのは、部屋のせい。』(PHP研究所)を発刊する整理・収納コンサルタントの米田まりなさんに伺いました。

「片付けのスキル差問題」がケンカを生む

喧嘩をする
Image: Shutterstock

「パートナーがすぐに散らかす」「家族が非協力的だから部屋が片付かない」──こうした悩みを抱えている人は少なくありません。

外部ストレージサービス「サマリーポケット」を運営する株式会社サマリーの調査によると、モノについて揉めた経験のある夫婦は約7割

モノのトラブルが原因で結婚を後悔している夫婦は約5割にものぼるそう。米田さんによると、その要因となるのが「片付けのスキル差問題」です。

整理収納は、人によってスキルの差が激しい家事です。

片付けが得意で、散らかっているのが気になる側に負担が集中しやすく、相手の分まで背負いがち。

このような場合は、相手を変えるより“家庭のルール”を変えて解決しましょう」(米田さん)

収納の難易度を下げて「出しっ放し」を改善

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不思議なもので、パートナーのモノは自分のモノよりも目障りに写ります。

「片付けて」と言ってもその場しのぎで片付けるだけで、「出しっ放し」グセは治らない…。こんなときはどうしたらいいのでしょうか。

「まずは“モノを元に戻しやすい環境になっているか”をチェックしてください。

相手の片付けスキルが低かったり、とくに疲れていたりするときは、収納の難易度が高いとできないことが多いです。

理想は、大人も子どもも、片付けが得意な人も苦手な人も、忙しい人でもラクに平等に片付けられること。そんなユニバーサル(汎用的)なシステムを目指すとうまくいきます」(米田さん)

たとえばリビングに服を脱ぎ捨てるクセがあるなら、あえてリビングに脱衣カゴを設置する。

調味料がいつもテーブルに出しっ放しなら、すぐに片付けられる場所を近くにつくるなど、いかに収納の難易度を下げられるかが勝負。

洗濯物の整理も、「手洗い/色物/乾燥機までかけられるもの/明日も着る部屋着」といった形でカゴを用意するなど仕分けするシステムを作ると、家族も協力してくれる場合が多いといいます。

共有/個人スペースは明確に線引きをする

箱の整理
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次に取りかかりたいのは、共有スペースと個人スペースの線引きです。

共有スペースに自分のモノを出しっ放しにしないかわりに、個人スペース内はお互いに口出しをしないことが大切。

洗面所などの共有で使う場所も、段ごとに収納スペースを分けて、各自のスペース内で荷物をやりくりするようにします。

共有スペースに出しっ放しの個人のモノは、近くに個人専用のカゴを用意してどんどん入れてしまいましょう」(米田さん)

スペースを明確に線引きすると「自分の陣地を守ろう」という意識が芽生え、片付け意欲につながる場合が多いそう。

「相手のモノだと思っていたのに、じつはお互い不要なモノだった」といった勘違いを防げることもメリットです。

人に「捨てろ」と言ってはいけない

夫婦やパートナーで片付けを始めると、大ゲンカに発展してしまうこともよくあります。

「トラブルの大半は、相手に『捨てろ、捨てろ』と言うことから起きます。人に『捨てろ』と言わないことは大事ですね」(米田さん)

陣地をしっかり分けて、どちらのモノかを明確にし、自分のモノは陣地内に収めてもらう。あとは口出ししない、イライラしない、という割り切りも必要です。

どうしても解決できなければ、整理収納アドバイザーなど第三者に相談するという手もあります。

「意外かもしれませんが、お子さんに整理収納アドバイザー役をしてもらうのも効果的です。

私たちの役目のひとつは、モノに対して『これは本当に必要ですか』とお客様に質問し続けることなんですが、これをお子さんに言われると皆さんグッとくるようで、片付けが進むんですよ。

お子さんが親にアドバイスする構図をつくるのはオススメです」(米田さん)

チームワークでお互いの導線を心地よく

家庭のイメージ
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収納の難易度を下げ、お互いの陣地を明確にしたら、もうひと踏ん張り。夫婦やパートナーで協力しやすくなる導線を作っていきましょう。

「家のなかでどの場所をどれくらい通るか、どれくらい使うかということは、一度お互いに話してみるといいでしょう。

普段からよく通る場所は目につきますが、目につかない場所は気づけません。

2人で協力しながら、それぞれの視界に入るいらないモノを排除していくと、家の心地よさがどんどん増してくると思います」(米田さん)

米田さんのオススメは、導線上に不要なモノが増えないように、あちこちに“ちょい置き”用の箱やカゴを作ること。

判断に困るモノはとりあえずそこに入れ、週末などを利用して一緒に整理していきます。

イメージは図書館の返却台。

ぐちゃぐちゃに置かれたモノを整理するのは面倒なので、仮置きする場所を作るんです。

“仮置きする”と“片付ける”を2段階で行えば、負担はかなり少なくなりますよ」(米田さん)

みんなが気持ち良く暮らせる家を作るためには、片付けもお互いの時間がとれるときに、無理せず継続することが大切。

年末までの時間を利用して、チームワークで楽しく「ロジカル片付け」を実践してみてください。

整理・収納コンサルタント 米田まりなさん

米田まりな

東京大学経済学部卒、2014年住友商事入社。現在は株式会社サマリーに出向し、資金調達やデータ解析業務を行う。2020年3月、Discover21より『捨てない片づけ』を出版。12月19日にPHP研究所より『集中できないのは、部屋のせい』を出版予定。

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