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マインドフルネスは1日1行でできる。イライラは前向きになるチャンス

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マインドフルネスは1日1行でできる。イライラは前向きになるチャンス
Photo: 印南敦史

1日1行マインドフルネス日記』(藤井英雄著、自由国民社)は、以前ご紹介した『1日10秒マインドフルネス』(大和書房)の著者による新刊。

前著のコンセプトは「2~3秒で薄れていくマインドフルネスを10秒間継続させることによって、マインドフルネスの基礎体力をつける」というものでした。

その延長線上にある本書で提唱されているのは、タイトルになっている「1日1行マインドフルネス日記」。

つまり日記を書くことで、マインドフルネスを取り入れようという発想です。

ちなみにご存知の方も多いと思いますが、マインドフルネスとは「いま、ここ」に生きることを自覚することによって、さまざまなネガティブ思考を手放し、ネガティブ感情を癒すスキル。

でも、たった1行書くだけで、本当にそれが実現できるのでしょうか?

私自身、毎日継続しています。そして私のセミナーの参加者さんにおススメして絶大な効果を感じていただいています。毎日、たった1行ですから継続可能です。どんなに忙しくても1行だから続けられます。

まずは30日間続けてみてください。30日間続ければ何事でも習慣化できます。(「はじめに」より)

端的にいえば、日記にマインドフルネス体験を書くことが習慣化できれば、マインドフルネス体験に気づく力がつき、マインドフルネス能力が強化されていくということのようです。

さらにはマインドフルにネガティブ思考を手放し、ネガティブ感情を癒すことで自己肯定感を強化できるのだといいます。

そこでPart 1「理論編」に目を向け、「1日1行マインドフルネス日記」に関しての基本を確認してみたいと思います。

1日1行マインドフルネス日記について

著者が考えるマインドフルネスのエクササイズは3種類あるそうです。

(1)10秒マインドフルネス

(2)長い瞑想(呼吸瞑想を中心として)

(3)ストレス下でのエクササイズ(マインドフルネス3秒ルール)

(35ページより)

大切なのは、これらを毎日行うこと。そして、毎日の歯磨きのようにマインドフルネスを習慣化するためのツールが「1行マインドフルネス日記」だというのです。

そんな「1行マインドフルネス日記」の記入項目は、日付を除けばたったの3つ。

(1)10秒マインドフルネスの記録

(2)長い瞑想の記録

(3)マインドフルネス3秒ルール(今日のマインドフルネス体験)

(46ページより)

(1)(2)については、瞑想をした段階で○をつけることが大切だとか。

もし「きょうは瞑想していない」という状態だったとしても、たった10秒なのですから、そのことに気づいてからすぐにできるはずです。

そして(3)のポイントは、なるべく簡単に記入すること。

長く詳しく書いているとやがて億劫になってくるので、最低限、どんなことがあってどう感じていたのか、そしてマインドフルネスの結果どうなったかを記入すればいいのです。

慣れてきたら、3行でも1ページでも自分が書きたいように記録して残せばOK。その記録が、そのまま自分自身の成長の記録になるわけです。

なお、この段階では、その日の生活のなかで使えた「マインドフルネス3秒ルール」を記入できればベストなのだといいます。

それは、どういうものなのでしょうか?(44ページより)

マインドフルネス3秒ルールとは

著者によれば、「マインドフルネス3秒ルール」はとてもシンプル。

ネガティブ思考やネガティブ感情にとらわれている真っ最中、ハッと我に返ったとき3秒以内に気持ちを「実況中継」することなのだそうです。

そうすることにより、クヨクヨ・イライラを軽減して前向きに行動するきっかけをつかむことができるのだといいます。そればかりか、もちろんマインドフルネスの力もつくことに。

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Image: 自由国民社
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Image: 自由国民社

上記記入例の8月1日を例に挙げてみましょう。

その日、私は昼休みに銀行にいきました。番号札をとって待っていましたがなかなか呼ばれません。

このままでは午後の仕事に間に合わないなあと心配になりイライラしている最中にハッと我に返りました。これがマインドフルネスの瞬間です。

そのマインドフルネスが消えてしまう前に、3秒以内に「私はイライラしていた」と実況しました。その結果イライラは客観視されて軽減し、穏やかな気持ちで待つことができました。

これを1行マインドフルネス日記にするとこうなります。

「銀行の待ち時間、イライラに気付きリラックス」 (50ページより)

とはいえ日常生活においては、必ずしもなにか特別なことが起こるわけではありません。ときには、「きょうはなにも書くことがない」という日もあることでしょう。

でも、そんなときは日記を開いている「いま、ここ」を実況すればいいというのです。

「書くことがないあせりに気付き、リラックスできた」

「気付く力がない自分への自己嫌悪に気付き、前向きに考えられた」

(51ページより)

たしかにこう書くだけでも、自分自身を客観視することができます。そして結果的に、リラックスできるようになることでしょう。

そういう意味では、「記入することがない」ということ事態がないわけです。

しなければならないのは、ただ日記帳を開いてペンや鉛筆を持つことだけ。あるいは、PCを立ち上げて文字を打つだけ。それを、30日間継続してみればいいのです。

するとその結果、マインドフルネスが習慣となり、少しずつ人生が変わっていくということ。(48ページより)


著者も指摘していますが、10年前だとしたら、マインドフルネスを習得するには座禅道場や瞑想教室に入門するしかありませんでした。

しかし本書で解説されている1日1行マインドフルネスなら、いつでも気軽に試してみることが可能

そういう意味では、「マインドフルネスに興味はあるけど、どうやってスタートしたらいいのかわからない」という方に最適な一冊だと言えそうです。

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Photo: 印南敦史

Image: 自由国民社

Source: 自由国民社

印南敦史

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