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10年間「ポジティブな感情」を失う対価に、いくら請求する? そこに幸せの鍵がある。『僕らの時代の幸福論』Vol.1

10年間「ポジティブな感情」を失う対価に、いくら請求する? そこに幸せの鍵がある。『僕らの時代の幸福論』Vol.1
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世界三大幸福論で有名な、哲学者のアランは言います。

「自分の仕事やキャリアのためなら、みんなそれぞれかなりの努力をする。それなのに、たいていの人は、自分の幸せのためには家でなんの努力もしないのだ」

私たちは「幸せになりたい」と思いつつも、「幸せ」について立ち止まって考える時間をあまり持ててはいないのではないでしょうか。

そこで『僕らの時代の幸福論』と題し、全6回に渡って「シアワセ」というものについて向き合っていきたいと思います。

幸せに生きるためのヒントとは

第1回目となる今回は「ありがとうについて考えてみます

まずは、「ありがとう」の反対語って何でしょうか? 「ごめんなさい」が最初に思い浮かぶかもしれませんね。

でも、「ありがとう」を漢字にすると、「有難う(= 有ることが難しい)」です。なので、反対語は「有ることが易しい」、つまり「当たり前」です。

何かの事柄があるときに、それを「ありがとうと捉えるか、「当たり前と捉えるかで、幸福感は変わってきます

たとえば、「今日、通勤で車を運転したけど、事故は起きなかった」ということを「当たり前」と捉えず、「ありがたい」と感謝できれば、幸福感は上がります。

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Image: GettyImages

「当たり前」が増えれば、「ありがとう」は減りますし、逆に「当たり前」が減れば、「ありがとう」は増えます。

「ありがとう」が多い人生か、「当たり前」が多い人生、どっちが幸せかは明白です。いかに当たり前を減らすかが、よりハッピーに生きるヒントになります。

「当たり前」を減らす価値を体感してみよう

ここで、「当たり前」を減らす価値を体感してもらえる質問を2つしたいと思います。ぜひ考えてみてください。

Q1: 腕や足など、あなたの健康な体のパーツをひとつ、それがない方へ10年間レンタルしなければならないとします。いくらで貸し出しますか

《10年間、あなたはそのパーツなしで生活します。ただし10年後、それは無傷でちゃんと戻ってきます》

私は「右腕」を例として、この質問を多くの日本人にしてきましたが、最も多い回答は、「5000万円」です。

理由は、「右腕がないと不便で仕事ができない。だから、日本人の平均的な年収である500万円を10年間にわたり補償して欲しいから」とのこと。

もう1つの質問です。

Q2: あなたのポジティブな感情を10年間、ポジティブな感情のない方へレンタルしなければならないとします。いくらで貸し出しますか

《10年間、あなたはポジティブな感情(嬉しい、楽しい、幸せだ、好きだ、気持ちいい、など)を失い、ネガティブな感情(悲しい、つらい、嫌いだ、不幸だ、気持ち悪い、など)のみで生活します。ただし、死ぬことはありません。10年後、ポジティブな感情は戻ってきます》

この質問も多くの方にしてきました。

Q1と比べると、Q2のほうが、高額な回答(「」や「」やそれ以上)になることが多いです。みなさんの考えはいかがだったでしょうか。

何が言いたいのか。私たちの多くは、右腕もあれば、ポジティブな感情もあります。それどころか、左腕や、両脚、他にもいろいろとあります。つまり、「私たちはすでに億万長者」ということです。

普段、右腕やポジティブな感情があることを「当たり前」だと思っている人が多いと思いますが、こうやって問いを通して考えてみると、「当たり前だと思っていたものに対して感謝の気持ちが生まれ、なんとなくハッピーな気持ちになりませんか?

これが「当たり前」を減らす(=「ありがとう」を増やす)価値です。

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Image: MakeStory Studio

幸福感をアップさせる「感謝力」を高めるための方法

「幸せ」と「感謝」という概念は非常に似ています。「幸せ≒感謝」です。感謝すればするほど幸福感もアップします。

感謝力をアップさせるには、感謝する習慣を身につけ、「感謝アンテナ」の感度を高めること。その最適な方法は「感謝日記」です。

毎日の就寝前に、どんなつまらないことでもいいので「その日、感謝できることを5つ書き出してみます。

すると、「今日も良いコトあったな」とポジティブな気持ちで床につくことができ、明日への希望が生まれます。幸福感がアップし、より楽観的になり、人に優しくなり、より運動をするようになります。結果、より健康になり、人間関係も良くなり、また幸福感がアップするという「ポジティブなスパイラルに入ることができると言われています。

少ない投資(毎日1〜2分程度の時間投資のみ)で人生を大きく変える力があるので、非常にオススメです。

幸せであることは義務である

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冒頭で紹介した哲学者アランはこうも言っています。

幸せであることは、他人に対する義務でもある」

なぜなら、不幸せ、退屈、憂鬱といった、よどんだ空気を浄化する必要があるからだとアランは説明しています。私たちはこの義務をきちんと果たしているのでしょうか?

「幸せである」という義務をサボっていても、罰金を取られるわけではありません。しかし、罰金の代わりに、もっと大きな罰が与えられます。「幸福」という、人生最大の目的が未達成に終わるという罰です。

そうならないために、「私たちがいまからできることは何なのか?」、本連載を通じてみなさんと一緒に考えていけたら幸いです。

『幸福論』続き

女子大生に質問「幸せになりたい?」それとも「北川景子になりたい?」結果に見えた幸せのヒント『僕らの時代の幸福論』Vol.2

永崎 裕麻(ながさき・ゆうま)Facebook

fiji_happiness 11.jpg「旅・教育・自由・幸せ」を人生のキーワードとして生きる旅幸家。2年2カ月間の世界一周後、世界幸福度ランキング1位(2016/2017)のフィジー共和国へ2007年から移住し、現在12年目。在フィジー語学学校COLORS(カラーズ)校長。100カ国を旅した経験を活かし、内閣府国際交流事業「世界青年の船」「東南アジア青年の船」に日本ナショナル・リーダーや教育ファシリテーターとして参画したり、某企業のCHO(Chief Happiness Officer/最高幸福責任者)を務めたり、アフリカやフィジーで教育事業をしたりと、多拠点生活をエンジョイ中。 大阪府生まれ。神戸大学経営学部卒業。二児の父。著書に「世界でいちばん幸せな国フィジーの世界でいちばん非常識な幸福論」(いろは出版)。

Image: GettyImages, MakeStory Studio

永崎裕麻

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