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化粧品会社のポーラ・オルビスグループが「筋肉」と「菌」について研究する理由とは?

Sponsored By 株式会社ポーラ・オルビスホールディングス

化粧品会社のポーラ・オルビスグループが「筋肉」と「菌」について研究する理由とは?
Image: SolStock

2018年11月29・30日に渋谷トランクホテルで開催された「MASHING UP」。女性をはじめとしたさまざまな人々が、しなやかに活躍できるような社会を創出するためのマッシュアップの場です。「Bravery & Empathy – 勇気と共感」をテーマに、数々のセッションが行われました。

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Photo: 三浦一紀

そのなかのひとつとして開催されたトークセッションが「アスレジャービューティー: 筋肉と菌を制するものは美も制する!?」です。近年、欧米を中心に注目されているファッショントレンドであるアスレジャーについて、化粧品の開発を行っているポーラ・オルビスグループと、スポーツシューズなどの開発を行っているアシックスがトーク。異色な組み合わせですが、どんな話が飛び出したのか。その模様をレポートいたします。

欧米からブームになった「アスレジャー」とは?

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Photo: 三浦一紀

このトークセッションの進行は株式会社ヘンジのディレクターである廣田周作さん。登壇するのは、ポーラ化成工業株式会社フロンティア研究所プリンシパルインベスティゲーターの平河聡さん、ポーラ・オルビスホールディングス マルチプルインテリジェンスリサーチセンター キュレーションチームリーダーの近藤千尋さん、そして株式会社アシックス マネジャーの三ツ井滋之さんです。

まずはアスレジャーという言葉についての解説から。アスリートやアスレチックの「アス」と余暇などを意味する「レジャー」を組み合わせた造語です。特に欧米で、ジムに行くようなスポーティなファッションということで、盛り上がりを見せているムーブメント。そして、そのアスレジャーの波に興味を持ったのがポーラ・オルビスグループの研究所でした。

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株式会社ヘンジ ディレクター廣田周作さん
Photo: 三浦一紀

菌と筋肉が若さの秘訣!?

化粧品開発を行っているポーラ・オルビスグループでは、皮膚に関する研究を進めているうちに、菌と筋肉が美容に関係しているということを突き止めました。以前にもこの研究内容をもとにアイデアソンも開催されました。

この研究の結果、身の回りの菌が人の肌に影響を及ぼしている(PDF)ことがわかったとのこと。農場や植物由来の菌が肌の保湿などの役割を担うバリア機能の向上に寄与しているのです。

もうひとつ、筋肉も美容に大きく関与している(PDF)ことも突き止めました。筋肉は刺激を受けると、マイオカインという物質を分泌。この成分が血液を介して肌に到達し、シミを抑制する可能性が見えてきました。

これまで、筋肉を鍛えるというのは身体的能力の向上のためでした。しかし、これからは美肌を手に入れるために筋トレをするという流れができてくるかもしれません。

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ポーラ化成工業株式会社 フロンティア研究所プリンシパルインベスティゲーター平河聡さん
Photo: 三浦一紀

老けて見える原因は「皮膚の動き」にアリ

化粧品メーカーがアスレジャーをそのように考える一方で、スポーツ用品メーカーが考えるアスレジャーはどのようなものなのでしょうか。

アシックスは未来を予測する鍵の一つが「女性的な考え方」にあると考えているそう。

スポーツにおいて、男性的な価値観では、ひたすら結果を追い求めます。しかし、女性は結果だけではなく、その過程も重要視する傾向にあります。

結果だけではなく、それまでの過程をどのように楽しんでいくか。そんな女性的な考え方が、アスレジャーの要素として重要ということです。

女性の研究を長年行ってきたポーラ・オルビスグループでは、最近新しい価値観として表情、つまり「皮膚の動き」に注目していると近藤さんは語ります。

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ポーラ・オルビスホールディングス マルチプルインテリジェンスリサーチセンター キュレーションチームリーダー近藤千尋さん
Photo: 三浦一紀

「女性を対象に行った表情の研究では、“老けて見える”原因のひとつが、頬の動き方、皮ふの動き方の0.1秒の差を人が見分けているからだということがわかってきました」(近藤さん)

顔や肌の研究というと、真正面を向いて無表情の静止画を使ったものがほとんどでしたが、最近では動画解析技術や3D技術が発達。実際の人間は動いたり話したりしているので、よりリアルな状況でどう見えるのかという研究を行った結果、上記のことがわかったそうです。

ポーラ・オルビスグループは、女性の一生を観察してきた会社です。しかしこれからはパーソナライズや多様性というものを重要視して、男女の垣根を越えていかなければならないと考えています。

欧米は目に見える美しさを重視。日本は目に見えない美しさを重視

アシックスの三ツ井さんは、日本と欧米の価値観の違いについてこう語りました。

「商品開発において、欧米は機能をどんどん付加していく、いわゆるビジブルな開発が得意。一方日本は、軽さとか使いやすさといった目に見えない部分、肌で感じるタンジブルな機能開発が得意といった傾向があると思います」(三ツ井さん)

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株式会社アシックス マネージャー三ツ井滋之さん
Photo: 三浦一紀

これに対して近藤さんは、菌の開発の将来について言及。

「欧米のビジブルなイノベーションに対して、日本のメーカーだからこそできる価値づくりをしていけたらいいなと思っています。菌の研究をしていますが、これを将来的に化粧品に活かすのか、またはまったく違うものを開発するのか。その辺りも含めて可能性を広げて考えています」(近藤さん)

日本メーカーが欧米で人気の理由

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Photo: 三浦一紀

アシックスのシューズなどは、近年のアスレジャー市場で欧米で大きな支持を得ています。これについて三ツ井さんはどう考えているのでしょうか。

「日本のメーカーの強みは、見えないところでも手を抜かないことだと思います。見えないところでこそ勝負をしていますよね。そういうところが欧米人に支持を受けている理由だと思います」(三ツ井さん)

アスレジャーにとどまらず、日本製品の支持は化粧品業界にも起こっているとのこと。

「欧米では、皮ふ科学をベースに開発をしている日本の化粧品が評価を集め始めています」(近藤さん)

「科学的な研究はもちろん大事にしていますが、アート的な視点での取り組みも我々は行っています。伝統や革新、洗練といったものをイメージして商品開発を行っています。すでにアジアは射程距離に入っていますが、そのほかの地域で受け入れられるかどうか、大きな戦略として取り組んでいます」(平河さん)

「美」は簡単に定義できない

続いては、美意識についての話題に。地域によって美の意識は違うものですが、美についてどう定義しているのか。廣田さんからの質問に、両企業はこう答えました。

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Photo: 三浦一紀

「我々のグループは美術館を持っているなど、美をリスペクトしています。だからこそ、美の定義は簡単にできないと思っています。美というものは日本人と欧米人でも見解が異なると思いますし、美という言葉の中にも、今はウェルネスといった意味合いが含まれていたりもします。地域や時代、年齢でも見解は変わると思いますので、そこは問い続けていかなければならないと思っています」(近藤さん)

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Photo: 三浦一紀

「これだというひとつの解はありません。そのなかでの、アシックスとしてのひとつの解はウソをつかないものを作るということ。外見だけではなく、ずっと履いていただいてなじんだときに、他社との差が分かると思います。絶対裏切らないということが、美につながっていると思います」(三ツ井さん)

美の追究というのは、遙か昔から人類が抱えている永遠のテーマと言えるでしょう。その解釈というのは、さまざまな要素で変わってくるもの。それを追い求め続けているのが企業としての姿勢につながっているようです。

アスレジャーをきっかけに異業種コラボが多発するかも?

最後に、このトークセッションの司会を務めた廣田さんからまとめがありました。

「日本は全部技術から発想しているように感じられます。オープンイノベーションのプロジェクトをやろうとすると、すぐにテクノロジー中心で集まって、新しい技術を使って何かを作ろうとしますよね。今回のテーマである『アスレジャー』もマーケティング用語としてとらえられていて、ニーズがあるからその製品を作るという考え方で消費されてしまいかねないのがもったいない気がします。今回のトークセッションがきっかけになって、今まで出会うことがなかった分野の人たちがアスレジャーという中間領域の価値観をベースに対話する機会が増えれば、日本発のアスレジャーを発信していけると思います」

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Photo: 三浦一紀

今回登壇していた、ポーラ・オルビスグループおよびアシックスの方々は、機会があればぜひコラボレーションをして研究や開発をしてみたいと発言していました。

特に、筋肉や菌について研究をしているポーラ・オルビスグループとしては、スポーツ用品を開発しているアシックスと相性は良さそう。「履くだけで美しくなるスニーカー」というようなものが登場する可能性だってあります。

アスレジャーという概念が生まれたこと、そして化粧品会社であるポーラ・オルビスグループが菌や筋肉といった研究をしていること。これらは決して偶然ではなく、さまざまな企業や人々が「美しさ」というものをあらゆる角度から追い求めた結果、異分野でのクロスオーバーが起こった結果なのだと言えるでしょう。

人種も性別も世代も超え、あらゆる人が美しく。美の追究は終わることはありません。


Image: SolStock

Photo: 三浦一紀

Source: ポーラ・オルビスホールディングス , PDF(1) , PDF(2)

三浦一紀

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