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自己認識を養うことで、優れたリーダーになれる

自己認識を養うことで、優れたリーダーになれる
Image: fizkes/Shutterstock.com

リーダーの資質について考えるとき、一般的に思い浮かぶのは、チームの統率力、ビジョンの明確さ、チームメンバー1人1人の能力を最大限に発揮させる能力などでしょうか。しかし、自己認識については、なかなか思いつかないかもしれません。自己認識というと、ちょっと真新しい響きがあります。実際、ベッドカバーの上に横たわり、自己の内面についてどれだけ理解しているか天井を見つめながら熟考しているリーダー像はなかなかイメージしにくいかもしれません。

しかし、自己認識は、有能なリーダーには不可欠な資質です。Tasha Eurichさんの最近の研究によると、より良い上司になりたいと思う人にとって、自己認識を高めることは可能であり望ましいことでもあるようです。

Harvard Business Reviewに寄稿しているEurichさんは、自己認識の定義を「内的」と「外的」という2つのカテゴリーに分類しています。内的な自己認識は、「自分の価値、パッション、願望、環境適応状況、反応(思考、感情、行動、長所、短所など)、他人に対する影響力」などの人間的な部分を意味します。一方で、外的な自己認識とは、他人から自分がどう見られているかをはっきり自覚することです。内的自己認識ができている人は、仕事でも私生活でも幸福感が強くなる傾向があるのに対して、外的自己認識ができていると、部下に対する共感力が強くなり、良好な関係を維持できるようです。

内的自己認識と外的自己認識は、どちらかがより重要ということはなく、有能なリーダーは両方を養う賢明さを持ち合わせています。Eurichさんは、4つの自己認識の「アーキタイプ」を座面上で内的自己認識が高い/低い、外的自己認識が高い/低いという4つに分類しています。

ヒント:自己認識力は内的にも外的にも高いことが望ましいのです。「リーダーは、自分自身をはっきり見つめることと、自分は他人にはどう見えているかを知るためにフィードバックをもらうように積極的に努力すべきです。私たちがインタビューした自己認識力の高い人たちは、このバランスを保つことに注力していました」とEurichさんは書いています。

では、あなたは本当に自己認識できているのでしょうか。自分はみんなに好かれていると思っていたら、実は部下たちはせっせと履歴書を更新しながら転職の機会を狙っていて、集団で退職したり、クーデターをもくろんでいたりするといった間抜けな上司になっていないでしょうか。実情を把握する一案として、Eurichさんが作成した70問程度のミニアンケートを使って、生活上関わる複数の人たちからフィードバックをもらうことをおすすめします(企業で行われている360度評価みたいなものです)。このミニバージョンでは、自分で自分に関する質問に答えますが、あなたを良く知る人たちにもあなたに関する質問が送付されます。

次に、どうすれば自己認識力を向上させられるのでしょうか。ここで、ある興味深い発見をご紹介しましょう。それは、成功の階段を上るほど、自己認識ができなくなるということです(成功した人は、実際より自分の能力が高いと思いがちです。部下ができると、率直に意見を言ってくれる人があっという間に減るせいかもしれません)。

また、「なぜ」ではじまる質問を自分に投げかけながら1人で内省してみても、あまり役に立ちません。Eurichさんは、自問するときは、「何が」や「どんな」を含む質問を使ったほうがいいことに気づきました。彼女は、内省の仕方を上手に変えられたリーダーのことを取り上げています。

「なぜ自分はこんなにひどい気分になるのだろう」と考えるせいで、そこから先に進めなくなってしまう人が多いのですが、彼は「自分をここまでひどい気分にさせる状況とはどんな状況だろう。そういう状況になったときの共通点は何だろう」と自問しています。

「なぜ部下たちは会議のとき無関心そうにしているのだろう」という非生産的な堂々巡りから脱却して、「部下たちがエネルギーとやる気にあふれる状況とはどんな状況だろう」という生産的な思考回路になることが理想的です。

この種の考察は、自分のキャリアや同僚に対して前向きな感情になるだけでなく、他人に与える印象も向上させます(少なくとも、自分で認識する自分の姿と他人から認識される自分の姿との間に大きな隔たりはなくなるはずです)。自分をごまかしていると向上できないので、それなりの時間をかけて、Eurichさんのツールを使うか独自のやり方をするかして、じっくりと自己認識をしてみましょう。そのとき、わざわざベッドに寝転んで天井を見つめる必要はありません。


Image: fizkes/Shutterstock.com

Source: Harvard Business Review

Leigh Anderson - Lifehacker US[原文

(訳:春野ユリ)

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