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わずか数日で確定申告の作業がほぼ終了。家計と事業費を簡単に管理する方法

わずか数日で確定申告の作業がほぼ終了。家計と事業費を簡単に管理する方法
Image: Tatiana_Krivich/shutterstock

確定申告(2月16日〜3月15日)開始まであと1カ月ほど。

どうしようかと不安に感じている人もいるかと思いますが、筆者は先日の年末年始休暇で、1年分の経費計算のほぼすべての作業を終わらせることができました。残すは、取引先から送付される支払調書を待って、確定申告の書類を仕上げて、提出するだけです。

どうして、短期間で作業ができたのか? ここでは、これまで白色・青色申告を重ねてきてたどり着いた、確定申告の速効作業術をご紹介します。

時間がかかる表計算ソフトでの確定申告

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Image: 香川博人

5年前までは、Excelに支出入明細を入力して、確定申告に必要な計算と申告書の作成をしていました。

【主な作業の流れ】

  1. 領収書を1枚ずつExcelに入力後、消耗品費や交際費、新聞図書費などに仕訳して経費を計算。
  2. 通信費や水道光熱費、家賃などは、入力後に設定した家事按分(個人用と事業用の比率)で経費として計算。
  3. 銀行口座に入金された事業用の金額をExcelに入力して総収入を算出。
  4. 1年間の事業支出入の明細と金額を基に、確定申告に必要な書類に記載、税務署に提出。

各種の計算はExcelがしてくれるものの、そこにいきつくまでの整理と入力作業がとにかくたいへん。また、経費として計上する消耗品と雑費の違いは?など、不明点をネット検索で解決しながらの作業は、かなりの時間と集中力が必要でした。

白色申告の「帳簿付け+記録保存の義務化」を機に、クラウドアプリを活用

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『やよいの白色申告 オンライン』は、機能制限なしで無料で使うことができます。
Image: 弥生

2014年1月以降から、白色申告をする場合でも、帳簿への記帳と記録の保存が義務化されました。

「帳簿に記帳って何すればいいの?」という状況だったので、専門書を書店で立ち読みしてみたものの、さっぱりわかりません。そこで導入したのが、サービスを開始したばかりの『やよいの白色申告 オンライン』でした。

選んだ決め手は、ウェブブラウザ上で操作するクラウドアプリなので、Macでも簡単に操作ができること。また、家計簿感覚で入力ができて、帳簿を自動作成してくれるだけでなく、確定申告の書類を迷わず作成できる点でした。

導入当初は、通帳と領収書を確認しながら、入力を繰り返していた記憶がありますが、同年の夏に銀行口座やクレジットカードなどの取引データを自動的に取り込んで仕訳してくれる「スマート取引取込」機能が追加。Excelを使っていたころと比べて、作業時間と手間から大幅に解放されました。

【主な作業の流れ】

  1. 銀行口座やクレジットカードの情報を『やよいの白色申告 オンライン』に設定。
  2. 「スマート取引取込」で、事業用収支明細の大半を自動取込・仕訳してもらう。
  3. 現金払いの経費は、日付や内容、金額を家計簿感覚で入力すれば自動仕訳してくれます。
  4. 案内ガイドに従って確定申告の書類を作成、税務署へ提出。

※通信費や光熱費、家賃などの家事按分は、比率設定すれば自動で計算してくれます。

事業収入のほとんどは振込で銀行口座へ入金。必要経費の大半をクレジットカード払いにしていたおかげで、領収書を確認しながら入力する手間がほとんどなくなりました。

フリーランスの場合は、所得があるたびに源泉徴収(支払先が支払額の1割程度を事前に納税)されているので、確定申告で算出(収入−経費・控除額=課税所得を基に計算)した本来支払うべき納税額より、事前に納めた金額が多い場合は、その差額が還付金として戻ってきます。

確定申告を早く済ませば、一般的に還付金が早く支払われるので、確定申告に要する作業時間は短ければ短いほどありがたいわけです。

また、導入当時は有料サービスでしたが、2016年の確定申告分から新たな機能が追加されたにも関わらず、完全無料化(※フリープランの場合)の大盤振る舞い。フリーランスにとって使わない理由がなくなりました。

※白色申告の記帳・帳簿などの保存制度は、こちらを参照してください。

家計と事業収支を半自動・省力化で管理する方法

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家計のムダをチェック!と思いながらも、12月は忘年会などのイベントが多く、1月に予定している引越の手付金を支払ったことで、1カ月の予算を大幅に超えてしまいました。
Image: 香川博人

2年前に青色申告の承認申請を行ない、無事、青色申告事業者になりました。その理由は、確定申告を行なう際に、基礎控除38万円に加えて、最高で65万円の特別控除を受けることができるから。端的に言えば節税が見込めるわけです。

ただ、青色申告の場合は、帳簿の記入方法が難しく、提出書類も多いので、面倒なことは事実。しかし、この課題も『やよいの白色申告 オンライン』から『やよいの青色申告 オンライン』に切り替えるだけで、入力情報を各種帳簿に自動で転記してくれるので解決しました。

また、これまでは確定申告の手間を省いて、いかに早く申告書類を作成・提出するかを考えていましたが、将来設計を含めて、家計もしっかり管理する必要性を感じるようになりました。

そこで、日々の家計収支をしっかり把握しながら、年に1度の確定申告をスムーズに済ませる方法を考えた結果、たどり着いたのが、家計簿アプリ『Zaim』と『やよいの青色申告 オンライン』の組み合わせです。

★日々の収支をZaimで管理。費目別データで家計のムダをチェック

スマホやPC、タブレットで利用できる家計簿アプリ『Zaim』は、『やよいの白色/青色申告 オンライン』と同じように、銀行やクレジットカードなど金融機関の取引データを自動取得できるので、現金による収支を入力するだけでOKです。

【主な作業の流れ】

  1. 事業用/個人用のデビットカードの利用ごとに自動取得した取引データを確認。品目などを追記。
  2. 現金支出入の発生ごとに、費目や金額などを手入力・確認。
  3. 週1回程度を目安に、設定した1カ月の家計予算の残額を確認。

フリーランスの場合、1カ月に複数の取引先から入金があり、収入は毎月定額ではありません。また、生活費と事業費を1つのサイフで支払うと、確定申告をする際に分類や整理するのがたいへんです。

そこで筆者は、1カ月の家計費を事業用と個人用、2枚のデビットカードを使いわけて支払っています。なぜ、デビットカードなのかというと、現金と同様に購入した時点で紐付いた金融機関の口座から即時決済されるので、月1回にまとめて口座から引き落とされるクレジットカード払いとは違い、日々の家計収支を把握しやすくなります。また、後述しますが、確定申告の作業も楽だからです。

【Zaimのお気に入り機能】

  • 月内の支出を食費や消耗品費、日用品費など費目別にグラフ表示。過去と現在を比較すれば、何にどれだけ使ったのか、使いすぎたのかが一目瞭然。
  • 1カ月の予算を設定すると、支出額を差し引いて日割り計算した「1日に使える金額」が表示。ムダ遣いの予防と節約に役立つ。
  • 『Zaim』の入出金データを『やよいの白色/青色申告 オンライン』の「スマート取引取込」で簡単に取り込める。

家計管理に役立つ機能が揃う『Zaim』ですが、確定申告を行なうときに役立つのが、『やよいの白色/青色申告 オンライン』との連携です。

今回、経費計算の作業が数日で終わった理由は、まさにこの点にあります。具体的に何をどうしたのか、作業内容を説明します。

★Zaimの入出金データを『やよいの青色申告 オンライン』に自動取込。あとは、確認するだけで作業完了

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家計簿アプリとの連携は、Zaimのほかにも可能です。
Image: 弥生

【主な作業の流れ】

  1. スマート取引取込」にZaimを連携させて1年分の収支データを取り込む
  2. 取り込んだデータの中から事業用のみを選択。内容を確認して取引を登録。
  3. 現金で支払った経費は、スマホアプリ『弥生 レシート取込アプリ』で領収書を撮影してアップロード(自動入力)。
  4. 登録した事業用収支明細を確認。案内ガイドの手順で書類を作成、提出。
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Zaimの取引データの中から、事業用のデビットカード利用分だけ取込・登録するので、さらに手間が省けます。
Image: 香川博人

『やよいの青色申告 オンライン』は、『やよいの白色申告 オンライン』と機能や操作方法がほとんど同じなので、迷うことはありませんでした。『Zaim』の入出金データは、取り込んだ内容を確認・選択してから、必要な取引だけ登録するので、間違えることがなく安心です。

特に筆者の場合は、経費となる商品やサービスを事業用のデビットカードで支払っているので、生活費の支出が混在していないか確認する手間がなく、取込や登録を手早く済ませることができました。

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1年分の事業収支データが完成。保存が必要な帳簿にも自動転記されるので、帳簿の知識は不要です。
Image: 香川博人

筆者の場合は、家計簿アプリ『Zaim』と『やよいの青色申告 オンライン』の組み合わせていますが、確定申告だけを考えているなら、『やよいの白色/青色申告 オンライン』だけでも、「スマート取引取込」を活用すれば、煩雑な作業をすることなく完結できます。どちらの方法にしても、金融機関などの取引データを有効活用するために、現金での支払いを極力減らすことがポイントになると思います。


さて、確定申告に向けた作業についてまとめてみましたが、参考になったでしょうか?

あとは、取引先からの支払調書が揃ってから確定申告の書類作成を行ない、印刷して提出するだけです。還付申告をする場合は、確定申告の期間(2月16日〜3月15日)より前に書類を提出することができます。少しだけ早く還付金が戻ってくるはずなので、早々に済ませたいと思います。


Image: Tatiana_Krivich/shutterstock,香川博人

Source: やよいの白色 オンライン,やよいの青色申告 オンライン,Zaim,国税庁

香川博人

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