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相手をイラッとさせないために意識しておきたい「ビジネスメール」の注意点

相手をイラッとさせないために意識しておきたい「ビジネスメール」の注意点

・ お願いのメールをしたら、相手からなかなか返事が来ない

・ 返信が来たと思ったら、なぜかずいぶん怒っている

・ メールをした取引先が、その後よそよそしい態度を取る

(「はじめに」より)

誰しも少なからず、メールに関して上記のような経験をしたことがあるのではないでしょうか? 会話と違って、メールでの伝達においては、その表現によってあらぬ誤解が生じてしまったりするものだからです。

そのため、ビジネスメールを書く際に緊張してしまったり、メールを送ること自体を躊躇してしまうこともあるかもしれません。そこで参考にしたいのが、きょうご紹介する『イラッとされないビジネスメール 正解 不正解』(平野友朗監修、サンクチュアリ出版)。日本ビジネスメール協会代表理事を務める監修者が、相手に不快感を与えないためのメールの書き方を伝授した書籍です。

書き方・送り方によっては、信頼も仕事も一気に失ってしまうかもしれないのが、メールの怖さなのです。(中略)でも、安心してください。重要なコミュニケーション手段のメールであっても、相手を不快にさせない書き方・送り方を学ぶことで、よりよい人間関係を築き、スムーズに仕事を進めることができるのです。(「はじめに」より)

そんな本書のCHAPTER 1「まずは知りたい、ビジネスメールの基本」から、いくつかの要点を抜き出してみましょう。

「1通1用件」を基本にする

仕事をしていると、同じ相手と一緒に複数の案件や複数のプロジェクトを担当することはよくあるもの。たとえば1つのホームページ制作会社に「自社のコーポレートサイト」「自社の商品Aの紹介サイト」「新卒採用のサイト」と複数の案件を依頼するようなケースがこれにあたるわけです。

こういうときは、案件別にメールを分けて送ることが大切。いうまでもなく、「コーポレートサイトの新規制作依頼」と「商品紹介サイトの新規制作依頼」など、違う要件を1つのメールでまとめないということ。なぜなら、1通のメールに複数の案件、複数の依頼が書かれていると、相手は混乱しがちだから。そのためイラッとされてしまう可能性があるということです。

たとえば「新商品のキャンペーン」というプロジェクトであれば、「ポスターやホームページなど告知ツールの制作」「販促グッズの制作」「コールセンター人員の確保」「販売店への周知」など、多くのタスクがあるのが一般的。しかし1つのプロジェクトであっても、タスクが複数ある場合には「1通1用件」を基本にすべきだといいます。

「1通1用件」にすると、当然ながらメールの件数が多くなりがちです。また、時間を空けずに、同じ相手に何通もメールを送ってしまうこともあるかもしれません。そうなると、「件数が多くて、イラッとさせてしまうかもしれない」と不安になっても無理はありません。そこで、1通目の最後のあいさつに次のような文章を書き添えるといいそうです。

なお、後ほど別件の「商品紹介サイトの新規製作のお願い」についてメールをお送りいたします。

こちらもあわせてご確認いただけると幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

(53ページより)

また、2通目の冒頭で次のようなあいさつをするのも効果的だとか。

立て続けのメールにて失礼いたします。

(53ページより)

とはいえ、あまりにも件数が多くなりすぎるのも問題。そこで「1通1件にすると件数が増えすぎる」場合には、「タスクの階層やグループごとに1通」にすべきだといいます。たとえば「グッズの内容決定」と「グッズ制作の依頼先」「グッズの試作品ができる予定日」など、1通のメールにはグループが同じタスクについてのみ書くということ。(52ページより)

「送信者名」は「フルネーム」+「所属」で設定する

メールを受信すると、受信ボックスには「送信者名(差出人名)」と「件名」がセットになって一覧表示されます。いうまでもなく「件名」は送信時に書くもので、「送信者名(差出人名)」はあらかじめメールソフトで設定するもの。そのため自分の設定がどうなっているか知らない人もいるでしょうが、それは危険だと著者。

× メールアドレス

× メールアドレスの頭の部分(@以前)

× アルファベットで氏名(または名字のみ)

× 氏名のイニシャル

(54ページより)

などに設定されている場合、パッと見た瞬間に誰からのメールかわからず、読むのを後回しにされてしまう可能性があるというのです。それどころか最悪の場合は、迷惑メールや営業メールと誤解され、読む前に削除されてしまうようなことも。

著者いわく、送信者名(差出人名)は、「どこの」「誰か」がわかるように設定するのが基本。

○ 山本郷子(シーテム企画)

○ 赤羽印刷/野沢美子

(55ページより)

など、「所属」と「氏名」をセットで設定するとよいということ。社名よりもショップ名やブランド名が知られている場合などは、所属の代わりにショップ名やブランド名を、フリーランスの人の場合は肩書きや職業を設定するのもいいそうです。

○ 吉村啓次(毎日ネットショップ)

○ 田中保仁(プログラマー)

(55ページより)

パッと見ただけで「どこの」「誰か」がすぐにわかることが大切だというわけです。

「会社や部署で共通のメールアドレスを使っている」「海外との取引が多くて英字表記にしなければならない」「会社のシステム部が一括で設定しているため自分では変えられない」などの場合には、会社のルールに従った設定にしておき、件名の最後にカッコ書きで日本語の氏名を書き添えるなどすればOK。(54ページより)

回答に時間がかかる場合はどうする?

メールの返事は、速ければ速いほど好感を持ってもらえるもの。「ビジネスメール実態調査2016」によると、8割以上の人は24時間以内の返信を期待しているそうで、つまりメールの返信は翌営業日までに必ずするのが基本。返信が遅いと、相手を不安にさせてしまうわけです。

とはいっても、メールでの顧客対応の専門部署ならともかく、一般的には即レスである必要もないのだとか。朝一番に届いたメールは正午まで、午後に届いたメールは夕方までに返信すれば、タイムラグは最大3〜4時間ほどですむわけです。そのため、メールチェックと返信は始業時、お昼休み前後、就業前の3回ほどが目安。

ただし、関係者に確認したり、検討する時間がかかるなど、内容によっては回答に時間がかかるメールもあるでしょう。また、「外部パートナーとの連携が必要」「上司の決裁が必要」「資料が手に入るのが数日後」などといった場合も、すぐには返答できないはずです。

そこで、そのような場合には、先に「メールを受け取ったこと」だけでも連絡しておくことが大切。そのうえで、回答に時間がかかる理由と、回答できる期日を示すわけです。

今回は、新規プログラム制作のご依頼を

ありがとうございます。


メールを拝見したところ、

今回は貴社にとっても弊社にとっても新しい試みですので、

お返事させていただくのに

少しお時間をいただけますでしょうか。


社内の決裁を得たうえで、

プロトタイプをご提案いたします。

できましたら1週間ほどのご猶予をいただけると幸いです。


10月11日(水)中までには改めてご連絡いたします。


お時間をいただきまして恐縮ですが、期日の件、

ご承知くださいますようお願い申し上げます。

(75ページより)

こうした第一報を入れるだけで、相手は安心できるということ。当然ながら、自ら示した期日を守るのは鉄則。すぐ手帳などに回答期日をメモし、関係各所との調整に着手する必要があるわけです。(74ページより)


このように、すぐ応用できるメソッド満載。そんな本書でコツをつかめば、ビジネスメールについての不安感も払拭できるかもしれません。


印南敦史

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